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エコロジーは世界を救えるか

 投稿者:初心者  投稿日:2009年 7月31日(金)13時55分11秒
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   キリスト教でいうロゴスとは、いうまでもなく聖母マリアの子供である。マリアは、霊的な存在でありながら、物質を産み出すことができた。マリアによって、物質は、霊から分離されて存在へと入ったのである。

 物質からは、またべつの物質が分離された。その結果、世界は、たがいがたがいを分離しようとする力によって満たされた。分離された物質どうしは、相互に反発しあうしかなかった。すべての物質は、孤立したエゴとなって自己の権利を主張しはじめた。

 物質どうしが集まって、孤立エゴ集団としての社会が形成された。社会のなかで物質は、自己のなわばりや所有するものを増やすことだけに専念した。こうして社会は混沌の場と化した。

 社会は秩序を欲した。物質がもっと賢くなれば社会に秩序がもたらされると物質は考えた。物質が賢くなるためにはロゴスが必要だった。物質はロゴスを求めた。マリアは、物質にロゴスをあたえた。

 こうして物質は、すこしだけ賢くなった。社会には最低限の秩序がもたらされた。孤立エゴ集団どうしは、ロゴスによって、分離を保ったまま、たがいの権利を認めあうことができるようになった。

 マリアには、ソフィアという姉がいた。ソフィアは無限の叡智であり、霊としてのみ存在していた。ソフィアは、物質によって東へと追放された。マリアだけがのこって、西の物質の後ろ盾となった。

 西の物質は、ロゴスをあがめたてまつった。やがて西の物質は、世界を支配するようになった。ソフィアは居場所をうしなった。西の物質は、世界全体が、孤立エゴ集団どうしが権利を主張しあう争いの場となるように画策した。

 ロゴスによって科学技術を発展させた西の物質は、東の物質や他の種類の物質を支配し略奪しその一部を絶滅させた。自然環境を徹底的に破壊して、みずからの存続があやうくなった。

 あわてた西の物質は、東の物質にも協力を求めて、エコロジーというロゴスによって環境の回復をめざすことになった。環境破壊の元凶となった思考の枠組みを崩すことなく維持して、おなじ思考によって、今度は復活させようという算段である。

 ロゴスとは、孤立エゴ集団を維持するための方便でもある。ロゴスによって環境を回復させるということは、孤立エゴ集団を存続させた上で、そのエゴの力で環境を変えていこうとする取り組みだ。

 この意味で、エコロジーとはエゴロジーである。環境にとって不都合なエゴだけをロジックによって押さえ込んだ上で、のこったエゴによって環境を回復させようという作戦だ。この作戦がはたしてうまくいくのか、その保証はない。

 今こそ世界は、ソフィアを思い出すべきである。ソフィアとは、分離ではなく統合である。孤立エゴ集団ではなく、調和した、世界の全体性を復活させるための叡智である。

エコロジーという言葉を使うかぎり、世界は何ひとつ変わらない。かつてこの世には、エコソフィアという言葉があった。それはエコ大和であってもエコブッダであってもかまわない。かつてこの世に存在した、世界に統合をもたらす叡智を回復させないかぎり環境破壊を止めることはできない。
 
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